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知らないと損をする!キッチンをリフォームする前に知っておきたいこと

長年使い続けていたキッチンのリフォームを考え始めたとき、何から手をつければよいのでしょうか。頭の中で、自分の理想のキッチンを思い描いてみましょう。

 

キッチンは家庭内で最も作業時間が長い場所です。カッコイイから、値段が安いからだけで判断しないようにしましょう。

 

誰がどのように使うのか、使う人の生活を見直せば、理想のキッチンが浮かぶはずです。

 

そしてリフォームの前には必ず複数の業者を比較しましょう。自分のいつものキッチンの使い方を業者に伝えて的確な提案をもらうことが大切です。

 

また、アフターフォローがあるのかなど細かいところまで聞いておきましょう。もちろん複数から見積もりを取って予算に合ったものを選べるように、悔いの残らないようにリフォームを目指しましょう。

 

そうなのね!

 

キッチンの基礎知識

 

キッチンのリフォームを考えるとき、あなたの頭の中には理想のキッチン像があるのではないでしょうか?

 

でも、本当に後悔しないか?リフォームの前に考えてみましょう。

まずはキッチンについて知っておくことが大切です

 

<システムキッチンの形状>

システムキッチンとは・・・・・

 

調理台、収納スペース、シンク、食洗器、コンロなどのサイズやデザインをそろえてワークトップ(一枚板の天板)をのせて一体化させたキッチンのことで、I型・L型・セパレート型・U型・アイランド型・ペニンシュラ型などがあります。

 

◆Ⅰ型キッチン

コンロ、調理台、シンクなどを一列にレイアウトしたキッチンです。シンプルな形状で人気の高い形で、費用的にも比較的にリーズナブルです。また、カウンターや壁の高さを変えることでオープンキッチンのようにすることができます。

 

このキッチンのデメリットは、長さ270cmまでで、それ以上になれば動線が長くなり、使いにくくなります。

 

 

◆L型キッチン

コンロ、調理台、シンクをL形にレイアウトしたキッチンです。

 

大きな特徴はコーナースペースがあることで、調理スペースが広くとれて、下部の収納スペースも広くなります。

 

ただし、コーナースペースの収納はデッドスペースになりやすく、スライド式収納などで工夫が必要です。家事効率の面では作業同士の移動距離が短くてすみます。

 

 

◆セパレート型キッチン(Ⅱ型キッチン)

調理カウンターが2列平行に並んでいる形です。

 

コンロと調理台と平行に、シンクと調理台は並んでいるために体の向きを変えるだけで、どちらも使えるというメリットがあります。

 

シンクのあるカウンターをリビング側に、コンロのあるカウンターをリビングから遠い壁側に取り付けることが多く、2本のカウンターの通路幅は、一人で使うなら80~100cm、2人以上ならば、100~120cm必要です。

 

 

◆U型キッチン

キッチンがコの字にレイアウトしたキッチンです。

 

シンクやコンロがキッチンの中央を囲むよう配置されて、家事の動線は短く大容量の収納が可能です。キッチンの全体にまとまり感があります。

 

ただ、キッチンスペースが狭い場合U型キッチンを置いてしまうと3片をカウンターで囲うことから、どうしても圧迫感がでてしまいます。また、I型キッチンなどに比べると価格が高くなる傾向があります。

 

◆アイランド型キッチン

キッチンを壁から離して島のようにレイアウトしたキッチンです。

 

どこにも仕切りがないためにキッチンの周りを好きなように動けます。キッチンがリビングやダイニングに向かってあるので、部屋との一体感があります。

 

また、おしゃれなデザインが多く家族で一緒に調理したい方やホームパーティが好きな方におすすめです。

 

ただ、このタイプは、収納スペースが少なく、キッチンスペースが広くいるために部屋の間取りによって、リビングに制限が出てくることがあります。価格は意外と高くなります。

 

 

◆ペニンシュラ型

対面キッチンの一種で、アイランドキッチンの片方だけ壁につけたもので、アイランドキッチンの良さを持ちながらアイランドキッチンのデメリットをカバーする一面があります。

 

キッチンに立っている間もアイランドキッチン同様リビングにいる人とコミュニケーションがとりやすく、キッチンの片方が壁付けなので、限られたスペースにレイアウトすることができます。

 

また、料理中の作業を見られたくないときなどは目隠しすることができます。

 

アイランドキッチン同様に収納スペースが少ないというデメリットはあります。必要なスペースを確保するため、背後に収納棚やパントリーを設けるなど工夫が必要です。

 

いろんなキッチンがあるんだ!

<システムキッチンのワークトップ>

キッチンのワークトップとは・・・・・

下ごしらえ、調理、盛り付けなどの作業を行う天板のことです。

 

システムキッチンでは、コンロやシンクとひと続きになっていたり、同じものを使用し統一感を出したりしています。

 

ワークトップの素材には、それぞれ特徴があります

 

◆ステンレスのワークトップ

ワークトップの主流で、耐水性、耐熱性、耐久性に優れていて、お掃除もしやすく比較的に安価です。シャープなイメージで、人気のある素材です。細かい傷がつきやすく特徴がありますが、表面に凸凹をつけたもの、エンボス加工したもの、特殊コーティングがされたものなどが増えています。

 

◆人工大理石のワークトップ

人工大理石には天然の大理石は全く含まれていません。人工大理石は主成分から分類すると、アクリル系樹脂のものとポリエステル系樹脂のものがあります。

 

色やデザインが豊富なため、インテリア性があって耐水性、耐久性に優れています。

 

ポリエステル系の樹脂は安価なのですが、長年使っていると紫外線で黄色く変色することがあり、耐熱温度が低く汚れが落ちにくいために、現在の素材の主流はアクリル系樹脂です。

 

人工大理石の天板を作る場合は型に流して、成形するため、オリジナルで特殊な形の天板を作ろうとすると、非常に金額が上がります。

 

 

◆クォーツストーン(エンジニアドストーン)のワークトップ

人造大理石の一種で粉砕した水晶を樹脂で固めて成形したものです。水晶の比率が93%を超えるものを特にクォーツストーンといいます。

 

加工しやすく、軽量で、硬度が高いため傷がつきにくい特徴があります。なんといっても天然石に近い質感があるために高級感がありますが、人工大理石のワークトップよりもやや重く値段も高くなります。

 

◆タイルのワークトップ

海外ではよく見かけます。タイルのデザインで個性的なワークトップを演出できます。耐水性や耐熱性に優れていますが、時間がたつと目地が黒ずむことがあります。お手入れには手間がかかります。

 

 

◆天然石のワークトップ

天然の素材なので、同じ模様のものはありません。使用される石は御影石が多いのですが、ほとんど輸入品になります。

 

施工が難しく特に石の継ぎ目の防水に注意が必要です。運搬費や施工費などがかさむために かなり高額になります。

 

◆メラミンのワークトップ

合板などの上から熱を加えて接着していくものです。デザインが豊富で木目柄なども可能です。継ぎ目がなく防水性に優れていて、お手入れも簡単です。やや熱に弱いところがあるため、直接、鍋を置くのは避けたほうが良いです。

 

◆セラミックのワークトップ

焼き物なので独特の質感があり、熱に強く、直接、鍋を置いても変色や変質はありません。

表面も硬いために傷が付きにくく、シミにもなりにくい素材です。国内加工工場はまだ少ないために値段は高くなります。

 

いろいろあるんだ!

 

ワークトップを選ぶ基準

それぞれのワークトップにそれぞれのメリットとデメリットがあります。迷ったときの基準は『キッチンを使うのは誰?』ということ。

・小さなお子様や高齢者の方がよく使うならば、耐熱性重視

・忙しくてあまりお手入れできないならば、耐汚性、メンテナンス性重視

など性能を確かめることが大切です。

 

耐熱性が優れているワークトップ

燃えないだけでなく熱い鍋やフライパンを置いたり、熱湯をこぼしたりしても、変形変色しないものが良いといえます。

 

ステンレス 人工大理石 クォーツストーン 天然石 タイル セラミック

 

耐汚性が優れているワークトップ

簡単に汚れ落ちし、清潔を保つことができるものが良いといえます。

 

ステンレス 人工大理石 クォーツストーン 天然石 メラミン セラミック

 

耐久性が優れているワークトップ

傷が付きにくく変形しにくいものが良いといえます。

 

ステンレス 人工大理石 クォーツストーン 天然石 メラミン セラミック

 

 

 

毎日忙しく働いている親世代、学校と塾や習い事で忙しい子供達、そしてのんびりと時間を過ごす祖父母世代、それぞれに使いやすいキッチンがあります。

 

キッチンはもちろん食事を作る場所ですが、家族が集まる場所でもあります。だから家族みんなが使いやすいキッチンを考えていきましょう。

 

 

<キッチンの便利な収納>

キッチンは、食器、食品、調味料などモノがあふれて、散らかりがちです。せっかくリフォームするならきれいに収納できるキッチンでストレスをためないようにしましょう。

 

最近のシステムキッチンにはたくさんの収納スペースがあって、出し入れもしやすい工夫がされています。

 

進化1

引出しの扉を少し開けるだけで調味料を取り出せるツールポケットが付いていて、弁当作りや朝食時に使うフライパンを収納することも可能。さっと開けてさっと取り出してハムエッグなど便利に利用できます。

 

進化2

デッドスペースがないように引出しの中にさらに引出しが付いているので、深い引出しに重ね置きなど必要ありません

 

進化3

Ⅼ型キッチンなどのコーナー部分に扉が付いてワゴンで引き出しやすい収納になっています。

 

進化4

ダストボックスを収納できてスッキリ。ワゴンで引き出しやすいので出し入れも簡単です。

 

進化5

たくさんのものを収納して重くなった引出しも、テコの原理を使って軽い力で引き出せるように工夫されています。

 

進化6

まな板や包丁を手前の引出しに立てて収納できるポケットがせっちされています。

 

収納に便利!

 

<コンロ>

ガスコンロとⅠHクッキングヒーター、それぞれメリット・デメリットがあります。

 

◆ガスコンロ

メリット

・炒め物料理に向く

・停電の影響を受けない

・炙り料理ができる

・鍋やフライパンの種類を選ばない

 

デメリット

・火事の恐れがある

・掃除に手間がかかる

・キッチンの空気が汚れやすく温度が上がりやすい

 

◆ⅠHクッキングヒーター

メリット

・掃除がしやすい

・キッチンの空気が汚れにくく温度が上がりにくい

・消し忘れで火事になることがない

・調理方法や時間などのプログラミングなど便利な機能を使える。

 

デメリット

・鍋やフライパンはⅠH対応のものにしなければならない。

・炙る料理はできない

・停電が起こったら使用できない

 

 ガスとⅠHどちらが良い?

導入コスト面ではガスコンロのほうが割安ですが、ランニングコストに関しては料金プランや使い方によって比較が難しく、決定的な差はありません。

 

結局、ガスとⅠHどちらが良いかは、生活スタイル、家族の構成、よくする料理によって決まります。

 

オール電化住宅にしたいと思っている方、プロパンガス供給地区にお住まいの方、ご高齢の方は、安全面やコスト面からⅠHをおすすめします。

 

また、中華鍋などを使った炒め物、するめの炙りなどは外せないと思っているかた、調理器具を買い替えるのに抵抗がある方、電磁波の影響が心配な方は、ガスコンロをおすすめします。

 

ガスの方がいいわ!

 

リフォーム会社の選択

キッチンリフォームは、リフォーム専門店、ハウスメーカー、などたくさんありますが、各会社によってリフォームの得意分野が異なります。

 

◆大手リフォーム会社

キッチンだけにとどまらずに、住宅全体としてのトータルコーディネートが得意ですが、施工時には下請け業者が請け負うことになるので、その業者の工事品質が問題になります。

 

◆住宅メーカー系の会社

自社が建てた住宅のメンテナンスととらえていることが多く、余分なコストとリスクを軽減することができます。

 

しかし、選べるキッチンメーカーが限られていて希望する商品を選べないときがあります。

 

また、大手リフォーム会社と同じく施工時には下請け業者が請け負うことになるので、その業者の工事品質が問題になります。

 

◆住宅設備メーカー

自社製品の設備交感リフォームが多いため、各設備に関して熟知しているので、最適な設備を提案してもらえ、比較的安価に工事ができることがあります。メーカーによって主力の商品があり、施工はメーカー指定の下請け業者が行います

 

◆設計会社や建築士事務所

既製品でないオリジナルのデザイン性の高いリフォーム向きですが、その分コストが高くなります。

 

◆地域密着型リフォーム会社

活動エリアを地元に限定しているために口コミで仕事の依頼を受けることが多く、宣伝広告費が上乗せされないために、比較的安価です。また、緊急連絡にすぐに対応でき、メンテナンスについても相談しやすい利点があります。

 

どれがいいかな?

 

アフターフォローの確認

キッチンリフォームで忘れていけないことはアフターフォローが確実に行われているかということです。

 

リフォーム後、メンテナンスが全くなかったなどとならないようにアフターフォローの実績が豊富な業者を選びましょう。

 

電気、ガス、水道などの設備と関連しているキッチンなので、特に契約時には保証の範囲をしっかりと確認しておきましょう。

 

リフォーム後に不具合が生じたときは保証書の内容が重要になります。必ず保証書を発行してくれるリフォーム会社であることを契約前に確認しましょう。

 

アフターフォローがあれば安心ね!

 

見積もり

キッチンリフォームを業者に依頼する前には必ず見積もりを取りましょう。

 

見積もりを依頼すると、現地調査が行われ、見積もりを作成してもらえますが、できれば、複数社の見積もりを取ることをお勧めします。

 

見積もり時には次のことを業者に伝えましょう。

  • どのような台所にしたいのか。
  • システムキッチンの型やグレード
  • 必要な機能やオプション品
  • 家の築年数
  • キッチンリフォームにかける予算
  • リフォームの時期

 

見積もり時に注意して確認すること

  • キッチンリフォームでよくあることが床下部の腐敗、基礎部分の補強、配管の取り換えなど補修費用がかかるかることがあります。現地調査の段階で必要かどうか確認しておきましょう。
  • キッチン設備の交換時に初めて問題が出てくるばあいがあります。追加工事が必要になったら、改めて再度見積もりを取りましょう
  • 詳細な希望を業者に伝えて、正確な見積もりを出してもらいましょう

 

 

まとめ

キッチンが使いづらくなったり、劣化してきたりしたら、キッチンリフォームを考える時期かもしれません。

 

まず、リフォームで実現したいことを整理しましょう。一生のうちでそう何度もないリフォームですから、あとでこんなはずではなかったと嘆かないように、理想のキッチンイメージを持ちましょう。

 

そのためにはキッチンに対しての知識をもって、家族やキッチンを使う人がどのように利用しているのかを考えてみましょう。デザイン性の高いおしゃれなキッチンが希望であったとしても、家族にとって使いやすいのかどうか。また、機能性重視として選んでみたとしても、使い勝手が悪くうまく活用できない空間ができてはいないか。

 

コストばかりを気にして選んだとしても、後のメンテナンスにお金がかかる場合もあります。

 

結局、キッチンリフォームで一番大切なことはキッチンを誰がどのように活用していきたいのかなのです。どんなに素晴らしいキッチンにリフォームしても日々の生活に溶け込めなければ、リフォームにおいては成功だとは言えません。

 

キッチンリフォームを考えている方は、失敗しないために正しい知識をもって、後悔のないリフォームを実現しましょう。